炭焼きの日記

広島の県北にて炭焼きしてます

炭化器取り扱い方法とコミュニティー活動

桜の季節も終わりますね。

ゴールデンウィークが過ぎると間もなく梅雨入りの季節になります、ちょっと気が早いか?

筍が出る季節と追いかけっこするように梅雨入りも順番に本州を北上します。

今から梅雨入り前までが竹炭を焼成するのには良い季節となります、真夏は暑すぎてこの数年の猛暑酷暑では、まともに炭焼きなどしようものなら、熱中症の危険と隣り合わせの作業となります。

必要とあれば焼きはしますが、出来る事なら梅雨明け後の盛夏には炭焼きはほどほどにしたいですね。

 

無煙炭化器の長所と長持ちする取り扱い方をお伝えしつつ、MOKI無煙炭化器の販売代理店もしています。

 

直近でM100をお買い上げ頂いた方が、炭化器を引き取りに来てくれました。

MOKI無煙炭化器M100
無煙炭化器M100

地域の方とのコミュニティーで、今後竹炭を焼成しながら竹林や森林の整備等をする予定とのことです。

 

炭化器の扱いのポイントをおさえてどんどん炭化していただきたいですね。

 

 

 

桜の綻びと仙人の里

先月末の事。

お花見は案外早い時期になるかなと期待したものの、暖気が続いて突然寒気が入り込み、あっと言う間に雨までもが降り出して、綻び始めた桜の花がところどころ茶色くなってしまいました。

そんな中少し標高の高い仙人の里にてお花見マルシエの開催。

蕾の桜
仙人の里
仙人の里お花見マルシェ
蕾の桜 仙人の里にて
仙人の里朗読会
鉄の昆虫
鉄の昆虫
仙人の里朗読会と鉄の昆虫

仙人の里は、この地で生まれ育ちこの地を愛して止まなかった故人が、生前に沢山の方にこの地を訪れて欲しいと願って整備した、山里の棚田の有る故郷です。

現在は後を引き継いだ若いご夫妻が日々賑やかに、日常を、イベントを、あれこれ楽しく過ごす毎日を楽しんでおられます。

 

時々は炭焼きを休んで心の休息日。

 

竹穴と点穴で実践する土中環境の改善

掘っても掘っても粘土質の炭焼きベース

水捌けが悪く雨量が多いと何かと不便です

ところどころにこんな穴を掘ってます。

う〜ん、単なる水たまりにしか見えませんが中々良い仕事してくれます。

竹穴 点穴 水捌け

竹穴 点穴

よくわかる土中環境 イラスト&写真でやさしく解説

「大地の再生」実践マニュアル

 

炭焼きを通して「循環型社会の構築」を目指すと言う事もあり

山野や森林を人も動物も住み易く災害にも耐えうるようにするには

一体どうしたら良いのか?

「土中環境や大地の再生」を読んで覚えた手法が「竹穴」とか「点穴」です。

土中環境の本には「竹穴」として、大地の再生の本には「点穴」として

どちらも基本的には大地に水分を染み込ませる手法として書かれています。

竹穴点穴を掘る
竹穴点穴を掘る70センチ程度掘り下げる
竹穴点穴を掘り有機物を炭を穴に入れる
竹穴転結堀り


方法は以下の手順で。

・穴掘りで30㎝程度からそれよりも深く土を掘り下げます

・最下段に炭を入れます

・次に同じ敷地内の草や木端落ち葉などを入れます

以上。

 

炭焼き日記のベースはとにかく粘土質で掘っても掘っても粘土質です

写真からも見てとれるように粘土質の土がぎっちりと詰まっており

水捌けがとにかく悪いのです。

 

ダメ元で点穴や竹穴を掘り下げてポーラス竹炭と有機物を入れ込む事で

土の環境が徐々に改善して土地の表層を流れ去ってしまっていた水が

点穴や竹穴を通して水が染み込む土地になります。

 

水が地中に染み込む事により斜面は崩壊や崩落の危険を減らす事になり

樹木は地中深くに広く深く根を張り大地を支える一助となります。

 

今回のベースの土はかなり手強いので大地に水が染み込んでくれるには

かなり時間が掛かりそうですが地道に穴掘りしようと考えてます。

 

竹穴とは

堀った穴の中に竹の筒を入れてから炭と有機物を入れるので竹穴です。

点穴とは

こちらは竹を入れずに上記と同じ物を入れるので竹が無いだけですが点穴です。

 

炭焼き日記のベースでは主に点穴のスタイルで掘ってますが

最初に覚えたのは「土中環境」にあった「竹穴」だったので

呼び名は竹穴と呼んでます。

 

雨が降ると泥濘んでドロドロになって困っている土地には

騙されたと思って是非一度試して頂きたい一押しの手法です。

面倒でも雨降りの日に一番水溜りが深くなる場所を確認して目安を付けておき

雨が上がって水溜りが少し捌けた頃に穴を掘ると土が柔らかく作業が楽です。

しかも低い位置に竹穴や点穴を掘るので次に雨が降った時には

穴めがけて水がスルスルと流れ込んで行きます。

穴を掘った時点で粘土質の土が無ければ表層の土の硬い部分が無くなるだけで

雨水は大地にどんどんと飲み込まれていきます。

竹穴や点穴を掘り込んだ後に水溜りが出来なくなる事を確認すると

面白くて面白くて水溜りや泥濘が有れば穴掘りしようと思ってしまいます。

 

 

 

 

 

 

効率アップ!竹材の保管と炭化器利用の工作道具

Let's苦手なDIY...と題して。

DIY
木製パレット工作
竹材の保管運搬に木製パレット工作

 

ゴロゴロ、ゴロゴロと転がる竹を相手にイライラしないようにと

木製パレットをちょこっと工作して竹材の保管と運搬に利用するパレットを工作です

この一手間で作業が格段に楽になります。

 

更にはこの工作パレットに積み込んだ竹材を一回分の焼成とする事で

MOKI無煙炭化器M150でポーラス竹炭を焼成するのに丁度良い分量になります。

 

竹材は太さも様々で仕上がりの炭の分量を推測するにも大いに役立ちます。

日々少しづつトンカントンカン作業に勤しみ作業効率の上がる小道具や大道具⁉️を

増やして行こうと思います。

 

雨に祟られて外仕事が出来ない時には道具作りも案外楽しいものですね。

 

広島県木質バイオマスセミナー

時々は、えっと偶には勉強もしてます。

 

基調講演として、北海道下川町の『持続可能な地域社会の実現に向けて』を拝聴。

人口3000人を切る小さな極寒の街は、自立した自治体を存続すべく、街をコンパクトシティー化して、木質バイオマスを取り入れながら街を運営する、過疎化の進む山間部には興味深い事が多々有る内容でした。

 

特別講演として、環境省より『地域脱炭素について』を拝聴。

脱炭素専攻地域選定事業と言うものがあり、36道府県94市町より73提案が選定されておりました。

このような事業がある事自体知らなかったので、広島には選定地域はあるのだろうかと資料を調べてみると、広島県内は呉市福山市東広島市廿日市市北広島町と5市町が選定されてました。

 

事例発表として5団体の発表を拝聴

一般社団法人小串中国山地自然史研究会より

100年生き続ける持続可能な森づくり、として林業を収益化するための解り易いお話をお聞きする事ができました。

100年使える作業道、として伐採する今だけ良ければ良いと言う道ではなく、長く崩れる事なく使える作業道作りのお話をお聞きしました。

バイオマスと言う言葉は割と耳にする事があるかもしれませんが、林業と切り離すことの出来ない作業道の話は、実際に山に入る人でなければピンっとくる話では無いと思いますが、作業道、大切です。

認定NPO法人西中国山地自然史研究会より

今後始まる新しい事業のお話として「芸北せどやまコモンズ」せどやまバンク事業のお話をお聞きしました。

山を使いたい人と、山を使って貰いたい人を繋ぐバンク、宝の持ち腐れにならない画期的システムだと感じました。

荒れ果てるばかりの里山を利用したい人に管理してもらう、山持ちさんも安心して利用者に山を管理し有効活用してもらう事は、素晴らしいシステムです、事業が順調に進むと良いと思いました。

中国木材株式会社より

木材を苗から育てて市場に貢献していこうと言うお話しと、日本の木材市場がウッドショックにより価格だけ高騰し、結果多少の国内市場のシェア拡大はありつつも、折角の国内市場の拡大チャンスも、上手く活かす事が出来なかったと言う、残念なだけのウッドショックのお話しでした。

国内材もホームセンターでさえ在庫不足で、住宅価格は木材高騰の煽りを受けて三割ほど高騰したと記憶してます。

一体だれが徳をしたのでしょうかね、木材市場となると規模が大きくて難しい事は解りません。

山海環より

竹が繋ぐ「里山」と「里海」の循環と再生として、竹を生かし竹炭を焼き、様々な活動を続けるお話をお聞きしました。

株式会社FOREST WORKERより

誰が何処で育てて何処で伐採してと、木材のトレーサビリティーが出来るアプリを使い、製造した木工製品の足取りを掴める面白いお話しをお聞きしました。

樹種は勿論ですが、樹齢まで解るのは面白いなと思いました。

閉会の挨拶として

県立広島大学の先生が挨拶されましたが、時々昨年度より活動をご一緒するので、来季もよろしくお願いいたします、と心の中で呟きました。

広島県内で、都市型の筍畑を作るべく、ご一緒に土に塗れて小雨の中竹林整備に励みます、春には筍が出てくると思うので今から楽しみです。

 

現代農業2024年4月号 [雑誌]

現代農業2024年4月号 [雑誌]

 

 

季節の変化と作業への影響

季節は春に向かいますがまだ雪が降ります。

三月の雪

積雪

そろそろ雪も終わりかと思えばまだまだ気まぐれに降ります

積もる程では無いにしても外での作業には何かと支障があります。

 

MOKI無煙炭化器M150

無煙炭化器M150

炭化器の蓋の上にも少しだけ積もってます。

 

以前にポーラス炭を焼成中に通り雨に遭った経験が有ります。

どれくらいの雨と言ってもイメージが湧かないと思うのですが

昨今当たり前のようになったゲリラ豪雨の激しさです。

多少の強弱はありながらもおおよそ10分程度は降り続きましたが

既に炭化器の底部に赤々とポーラス化した炭が出来上がり

その上に更に竹を焚べていた状態の炭化器の中は

竹本来の大きなカロリーに煽られるように煌々と燃え続け

雨が降る中でも炭化器の炎は消える事なく焼成を続けました。

かなりの強い雨であり時間的にも長く降っていたので

この雨では消えてしまうだろうと思いヒヤヒヤしましたが

消える事なく雨など降らなかったかのように炭化を続けた無煙炭化器

その威力には驚きました。

 

家畜におすすめの竹炭活用術

人や家畜の腸内環境も整えてくれる炭(竹炭)

家畜(牛)

人も家畜も下痢には炭!

炭は動物の腸内環境を整えてくれる作用があります

一部の畜産農家の方は敷料や飼料に炭を取り入れてます

もっともっと拡がると良いのですが費用対効果の壁は何処にでもあるようです。

 

敷料に使うと排泄物の臭いも軽減され

飼料に使うと腸内の環境も良くなります

牛糞を農業用に使う農家さんも多いので

炭を畜産に取り入れると様々な方向で利点は多いのです。

 

様々な資材や輸送費用も高騰した昨今

どの分野の産業も事業にかかる費用が二割三割と割高になり

その分利益率が下がり大変です。

炭を取り入れる事で最終的には収益が上がる構造が出来ると良いなと思います。